例のCMでおなじみのライザップが、2019年3月期の決算を発表しました。最終利益は193億円の赤字という、ライザップ帝国を揺るがすなかなかの大赤字を叩き出しています。
この大赤字を叩き出した最大の要因が度重なる企業買収です。企業を次々と買収し、多角化・巨大化していきましたが、その戦略が裏目に出ます。まぁ、様々なものに手を広げすぎたということですね。
多角化・巨大化はしましたが、買収した企業のほとんどは経営不振に陥っていた企業です。買収は割安で行えたとしても、これらの事業を立て直すために、莫大なリソースを投入する必要があります。また、事業を多角化したために、資本効率が下がってしまい、シナジーを生まない結果となりました。
リソースが分散してしまうので、当然ですが、企業の体力はみるみる失われていきます。現在は新規買収を凍結したようですが、そのまま続けていれば、赤字だけではすまなかったかもしれませんね。
個人レベルに置き換えてみる
前述したようなことは、企業だけではなく、僕たちのような個人でも起こりうることです。よくいるじゃないですか。儲かりそうなものにはとりあえず手を出してみる人。
ライザップはボディメイクジム事業が成功しているので少し違いますが、まだ何も成果を出していない状態で、転売やって、アフィリエイトやって、仮想通貨やって、みたいな。で、また新しい情報が入ったら、それに飛びつくという感じです。
僕も以前はそうでした。良さそうな情報が入るたびに手を出して、結果が出なければ、また次の情報を求める。この繰り返しです。結果が出なければ、と言いましたが、結果が出るまで頑張れてもいません。継続できない、すぐに違うことをする、こんな状態で上手くいくはずがないですよね。
また、仕事や家事で忙しければ、1日の可処分時間が2時間も取れない、という人もいると思います。その少ない時間の中で、多くのジャンルに手を出してしまうのは悪手です。マルチタスクが得意な人もいますが、多くの人はそうじゃない(少し偏見)と思います。
なので、とにかく1つのことにリソース(知識や時間など)を集中しましょう。聞き飽きたかもしれませんが、よく言われる「選択」と「集中」です。
そのためには、まず「得意なこと」と「不得意なこと」を把握する必要があります。不得意なことを頑張っても成功できないとは言いません。ですが、疲れますし、時間もかかります。であれば、得意なことにリソースを集中した方が効率的です。
また、作業する時間を決めることも重要です。「〇時から〇時までの1時間は必ず作業する」など、作業時間を明確にすることで、余計なことに時間を使うことがなくなります。
その結果、成功体験という、新たなリソースを獲得することもできるわけです。ここで得た新たなリソースは自分だけの強力な武器になります。
現代において、1つのビジネスだけで生き残っていくことは難しいですが、まずは、その1つを成功させなければ何も始まりません。やりたいことがたくさんあっても、その中で最も得意なものを選択し、その1つにリソースを集中するようにしてください。
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