「継続は力なり」という言葉があるように、ビジネスに限らず、あらゆる分野において継続することが大切だ、と言われます。
有名な話ですが、イチロー選手は学生時代、ほぼ毎日バッティングセンターに通い、バッティングの技術を磨いていました。その結果、誰もが知る数々の偉業を成し遂げています。イチロー選手のように、成功者と呼ばれる多くの人たちは、日々の努力を積み重ねることにより、大きな成果を上げています。
ですが、この成功者と呼ばれる人たちは、ただ継続してきただけではありません。継続しながら試行錯誤を繰り返し、ひたすらに成果を求めてきたはずです。
継続することはもちろん大切なんですが、最も大切なのは、継続することによって得られる「成果」です。この部分を間違えてはいけません。決して、「継続すること」が目的になってはいけない、ということです。
「守+継続+PDCA」が力なり
例えば、試合でホームランを打ちたいと思い、「1日500回素振りをする」という目標を立てたとします。
目標は決まりました。で、次にすることは、さっそく素振りを開始する、ではありません。モチベーションアップのために、○○モデルのバットを買いに行く、でもありません。まずは、正しい型を覚えるということが大切です。「守破離」の「守」の部分ですね。
指導者に正しいスイングの方法を教えてもらったり、YouTubeでプロ野球選手のスイングを観察するなどしながら、「基本の型」を理解することが大切です。
最もモチベーションが高いうちにとにかく行動に移したい、という気持ちはわかります。
ですが、とにかく行動あるのみと言って、ただ闇雲にバットを振ったとしても、そのスイングが正しいものじゃなければ、やればやるほど事態は悪化します。せっかくの努力が水の泡です。
まぁ、その努力によって筋力アップなどに繋がるかもしれませんが、筋力アップは本来の目的ではありませんし、変なクセが付いてしまうことで、それを修正するための余計な労力や時間が必要になります。
この「本来の目的を常に意識する」というのは、とても重要な要素です。この部分が曖昧になってしまうことで、気がつかないうちに、目的が「成果を出すこと」から「継続すること」にシフトしてしまいます。
これらのことに注意し、正しい型を理解したところで、はじめて素振りを開始します。バットを振るまで長かったですね。
で、一定期間素振りを行った後に重要になるのが、評価・改善を行う、ということです。
指導者に正しいスイングかを確認してもらったり、自分のスイングを動画で撮影し、正しい型になっているかを自分で確認したり、バッティングセンターで実際にボールを打ってみながら、現状の把握を行います。
この時点で問題が無ければ、そのままの型で素振りを継続すればいいですが、全く打てない、または型がおかしいというのであれば、再度、指導者にアドバイスをもらうなどしながら、より良い状態へと改善していく必要があります。
成果を上げるためには、この「評価・改善」も非常に重要な要素になります。思考停止した「継続」では、大きな成果を上げることは難しいです。
とは言っても、継続できるだけでもすごいことなんですけどね。
継続できるのは特殊な才能
何事においても、継続できるのはごく一部の人で、多くの人が1ヶ月も継続できずに挫折してしまいます。僕もご多分に漏れず、筋トレ・ランニング・英語の勉強など、様々な事柄で挫折を繰り返してきた典型的な三日坊主野郎です。あまりにも続かなさすぎて、継続できるのは特殊な才能が必要なんじゃないか、とさえ思ってしまうこともありました。
ですが、継続している人は、才能という簡単な言葉で片付けるのが申し訳ないほど、常人には理解できないほどの努力をしています。
その努力が無駄にならないためにも、正しい型を理解する、PDCAサイクルを回す、ということを徹底し、とことん「成果を上げる」ことにこだわってください。努力している人が日の目を見ないのは、本当に悲しいことですので。
この記事へのコメントはありません。